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皆が汗を流しチャレンジできる会社

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皆が汗を流しチャレンジできる会社

摂南大学4年生

檜皮 大雅

株式会社リロバケーションズ

田村 佳克

interview

学生と経営者がお互いに意見交換をしながら、相互理解を深めるHRsessionの対談コンテンツ。

今回は、株式会社リロバケーションズの代表取締役社長 田村 佳克様に、お話を伺いました。

摂南大学4年生
檜皮 大雅

摂南大学経済学部。2023年4月より株式会社クイックで就業予定。就活では人材業界を中心に活動。趣味は筋トレ。今年ゴルフを始めたが、一向に上達はしていない。

株式会社リロバケーションズ
田村 佳克

49歳。1997年日本リロケーション(当時)に新卒で入社する。2009年 株式会社ワールドリゾートオペレーション(旧会社名)設立と同時に取締役就任し、2012年38歳で同社の代表取締役社長となる。2019年に株式会社リロバケーションズの代表取締役社長を兼任し、2021年に株式会社ワールドリゾートオペレーションが株式会社リロバケーションズに吸収合併した。 週に1~2回は16時間断食する「オートファジーダイエット」や、毎朝決められたルーティンワークをこなし筋トレも欠かさない、健康意識の高い一面もある。

目次

 





檜皮
本日はお時間をいただきありがとうございます。初めに、ざっくりとしたご経歴お伺いできますでしょうか。


田村
私は大学生の頃、お金持ちに憧れて「経営者になりたい」と志すようになりました。
たくさんの企業を見ていく中で、将来的に起業させてもらえる可能性がある企業を中心に選びまして、今のグループの創業者に出会い、入社しました。
アルバイト時代には、ホテルで結婚式やレストランに携わることがあり「ホテルは人の喜びに携われる良い仕事だな」と思い、ホテル業にも興味がありました。


檜皮
アルバイト経験を踏まえて、ブライダル関係のキャリアを積もうとは思われなかったのでしょうか。

 

田村
ブライダルには興味がなく、ブライダルも包括しているホテルに興味がありましたね。

 

檜皮
なるほど、ありがとうございます。

 

ホテル再生事業を始めようとした理由

 檜皮
コロナ禍でホテル経営は厳しい局面を迎えられたと思いますが、どれほどの影響があったのでしょうか。

 

田村
めちゃくちゃ影響ありますよ。
世の中の大手旅行会社であろうと、大赤字を出していましたし、お客様がきてくれないという極限の中で、小さなホテルはたくさん潰れていきました。

 

檜皮
そのような苦難の中で、御社は経営不振のホテル・宿を立て直すような事業をしていると思うのですが、その経緯を教えていただきたいです。

 

田村
リーマンショックの頃に観光業界はとても冷え込んだんですよね。
その中で我々リログループに、とある旅館から支援して欲しいという相談がありました。
我々としては、新たなチャンスということで、ホテル再生事業を始めようとスタートしました。


コンサルティング事業のスタートは意外なところから

檜皮
コンサルティング事業についてなのですが、90日間でマイナス1億の赤字を黒字にするといった、インパクトのある強みがあると思います。
この事業がスタートするまでの経緯を教えていただきたいです。

 

田村
元々笑い話なんですが、当時ワールドリゾートオペレーションを設立する時に、当時のグループトップ中村からひとつミッションを課せられました。「田村お前にひとつお願いがある、年間マイナス1億円のホテルを90日間で黒字にしてくれ」と。とんでもない無茶振りだと思いましたが、「ノー」と言えばこの事業はできないと思い、根拠はなかったのですが、「はい、分かりました!」と答えました。

 

檜皮
ほんとうにとんでもない無茶振りですね。

 

田村
後々中村に「どうして90日だったんですか」と聞いたんです。すると「だって90日ってわかりやすいだろ」と(笑)。星野リゾートなんかが5年かけて黒字にするところを、90日間でですよ。どれだけ短い期間なのかわかりますよね。でも、このようなことが今になっては我々の会社の原動力になったのだと思います。

  

本当に90日間で黒字に?

 檜皮
思い切った質問なのですが、どのように90日間で黒字にできたのでしょうか。

 

田村
そうですね、簡単なことです。

 

檜皮
なぜ簡単なのですか。

 

田村
そこ聞きます?

 

檜皮
ぜひ教えていただきたいです。

 

田村
ホテルには既成概念と既得権を持っているんですよ。大きいホテルであればあるほど、あります。
例えば、料理長が一番偉い旅館さんがあるとすると、すべての決定権(仕入れ先、金額など)を持っている。
料理長が「取引業者と仲がいいから」という理由で仕入れてしまうんですよね。
それでは仕入れ額によっては利益が生み出せなくて経営が立ち行かなくなる。
属人化している管理状態から数値管理を徹底すべく、そこの権利をすべて引き取っただけです。

 

檜皮
決定権を預かり、適正に管理していくということですね。

 

既成概念を打破していくために

檜皮
伝統的に既成概念・既得権を重んじる人達にはどのように説得し、権限を預かったのですか。

 

田村
説得して理解していただいたケースもありますが、「そんなのやってられるか、お前みたいな素人が何をいっているんだ」と言われることもたくさんありました。そこでちゃんと膝を突き合わせて、こちらの思いを伝えました。 プラスアルファ我々の従業員には役員含め「現場の人に負けずに汗を流しなさい」という考えが浸透しているので、この姿勢も信頼を勝ち取れるのだと思いますね。

 

檜皮
なぜ上席者に汗をかかせるのですか。

 

田村
従業員と信頼関係を作るためです。まずこの方達からどうすれば信頼を勝ち取れるか、一番簡単で早いのは、一緒に汗を流すことなんですよ。そうすると、一番共感してくれるんですよ。
世の中汗を流さない経営者はたくさんいるんですけど、まず人間が汗をかくことでシンクロしていただく、そうすると融和することが可能となります。

 

檜皮
下の人は上の方を見て育つと思いますし、一緒に汗を流すことが信頼関係を作るにはとても有効的だと思いました 。

 

入社3年目で支配人を任せる理由

檜皮
入社3年目で支配人を任せることは、とてもチャレンジでリスクのあることだと思うんですが、どのような経緯でこのような教育方針になったのか教えていただきたいです。

 

田村
3年あれば十分マネジメントできると思います。檜皮さんでも一年でうちの施設回れると思います。
とにかく当事者を増やすということがキーワードです。

 

檜皮
当事者を増やすとはどういうことでしょうか。

 

田村
一人暮らしだと皆さん、必ず電気を消して外出しますよね。それが会社になると、自分が身銭を切らない分電気を消さなかったりするんですよ。なので、我々は当事者を増やすために、まずホテルの全貌(売上、費用など)を知ってもらいます。しかしながらほとんどのホテル旅館経営者は、現場に全体像を開示しません。理由は簡単で、家族経営(同族経営)でお客様や従業員の満足度と違う部分にお金が使われていることが多いからです。
全貌を知っているからこそ、良い企画を出せますし、企画を成功させようと当事者意識がでてきます。
私自身、我々が考える以上のものを出してくれて、こちらがびっくりするようなプランだとかを、みんながやってくれているので勉強になっているのが事実ですね。

 

檜皮
当事者意識、自分がどうしたらいいのかを考えられる状況が、より良いものを生み出すきっかけになるのだと思いました。


どうしてチャレンジができるのか

檜皮
当事者意識を抱く状況を作ってしまえば、御社のように何事にも良い企画などが生まれて、うまくいくと思うのですが、なぜ他企業はそのようなことをしないとお考えですか。

 

田村
やはり既成概念と既得権じゃないですかね。
歳を取ると頭が凝り固まるんです。それに歳と共に保守的になってくるんですね、みんな自分の立場を守ることに必死なんですよ。しかし、我々って社員に株を持たせて資産をもたせてやっているので、そういうことにビクビクしないんですよね。一定資産をつくれると、別にこれからの生活をって怖がらなくてよくなるので、やはりそこを創業者が狙って、資産を作らせることを重視しています。まさに衣食足りて礼節を知るでしょうかね!

 

檜皮
既成概念や既得権にとらわれないようなベンチャースピリッツを感じました。

 

TOPとして意識していること、伝えたいこと

檜皮
TOPがどんな人なのかはとても大事だと思うのですが、TOPになって意識していることや伝えたいことはあるのでしょうか。

 

田村
この話だけで2時間くらいいただきたいくらいですね。私はプライドがないので知らないことは何でも誰にでも質問します。なので、私の知ってることを教えるとかそういう意識はまったくないです。意識していることがあるとすれば、ものの考え方とか、人生一度きりでみんな若いので、悔いなき人生を歩むことにフォーカスしています。なので、自己管理や日々の行動を考えきれていない人はもったいないと思います。

 

檜皮
若手の人に対しての情報収集に努力を惜しまない人だと思いました。
それに、田村社長は普段からそのような意識、食生活・健康を気にかけているからお若いのですね。

 

田村
ありがとうございます。なので、皆さんこれから努力して、仕事面を含め素敵と思われるような人になるよう、良い人生をすごしてください。

 

檜皮
ありがとうございます。僕も意識していきます。

 

若手の頃、ダメダメ社員だった

檜皮
若いうちにこれをしとけばよかった、などあれば教えていただきたいです。

 

田村
多分私は皆さんくらいの時ダメダメ社員だったと思います(笑)。
社員の前で言いづらいんですが、超遅刻魔でネガティブ思考で努力もしなかったんです。
元々同期で出世が一番遅かったんですよ。一番遅くて役職をもらったのが32歳でした。
当社では25歳で役職者になるので、私が遅いのはわかりますよね。

 

檜皮
意外ですね。

 

田村
ですが、人間ってどこかにスイッチがあります。みなさん元々持っているものだったり、埋め込まれたものだったり、そういう回路が繋がって、そこから動き出す瞬間って必ずあると思うんですよ。なので、私の役目は社員の皆様のスイッチを探し、そのスイッチを自らONにしていただくために誘導することでしょうか。

 

檜皮
スイッチがどうしたら働くかを探るってことですね。

 

田村
そうですね。もう一つ、みなさん辞めることをしないので、僕なんかちょっとだめならやーめたって感じです。その結果、良い習慣が得られたりするので、人生において一つでも多くの良い習慣を取り入れて欲しいと思います。ちなみに私は朝のルーティンはめちゃくちゃありますよ。

 

檜皮
例えばどんなことがありますか。

 

田村
毎朝一定の時間に起き、手洗いうがい、コップの水を2杯飲む、それから筋トレ15分決まったタスクをします。それに1週間に1~2回、「オートファジーダイエット」で16時間断食をしたりなんかもします。

 

檜皮
だからお若いのですね。


社長にとってのスイッチとは

檜皮
20代はダメダメで人にはスイッチがあるとお話ですが、田村社長にとってのスイッチは何だったんでしょうか?

 

田村
だめ元で悔いのないようにやろうと吹っ切れたことです。考え始めたのは30代に突入してからです。
このまま30代に突入していいのか葛藤しましたが、吹っ切れてからはやっぱり自分の景色が変わっていきました。周りはよく見ていますから、周りからの評価が上がらないのは必ず自分に原因があると思ったほうがいいと思います。

 

檜皮
チャレンジしていくということですね。他責ではなく自責に物事を考え、自分の考えが変われば周りからの見え方が変わるのだと思いました。


田村
そういうことですね。

 

経営者はクレイジー?

檜皮
現在、就活生、宿泊業志望を含め学生は何に挑戦すればいいと思いますか?

 

田村
一番大事なのはバカでかいビジョンを描き追い求めることじゃないですかね。最初はクレイジーでいいと思います。日本電産創業者の永守さんもおっしゃってましたが、「経営者はクレイジーである」と。最初は大ボラ吹きでOK。中ボラ吹きになって、小ボラ吹きになって、夢になって、実現できるようになる。なので、でっかいビジョンを掲げても良いんじゃないかと思います、そのほうが楽しいと思います。

 

檜皮
まずは大きな目標設定からですね。経営者はクレイジーであるということで、田村社長のクレイジーな部分は何だと思われますか。

 

田村
自分では分からない、自分では普通だと思っているんですが、そんなクレイジーではないかもしれないね。
今の観光業はすごく課題を抱えていて、上場企業の中で地方の活性化を行っているのは当社だけなんです。
我々は東証のJPX東証400社くらい選ばれているエクセレントの企業の1社であり、このような強みがありつつ、泥臭いことをやっているので、他に類を見ない強みがあります。

 

檜皮
地方活性化をどうやってするのか、突き詰めていくところではクレイジーなくらい突き詰めていると感じました。

就活生へのメッセージ

檜皮
最後に就活生に向けてメッセージをお願いできますか。

 

田村
これからコロナもあけてサービス業も動き出しているので、人材の獲得に危機感を持っています。
我々の仕事は非常に泥臭い仕事なんですよね。一見、我々の業界は印象が良くないと思うんですが、
人がやらないことを選ぶことで、色々な経験ができます。
自分の仕事をブルーオーシャンとして差別化し、人がやらない業界に入るのもひとつだと思います。
メンバーとともに力を注ぎ大きな仕事をひとつ成し遂げ、自分がやった仕事が結果として人様に喜ばれ、
地方が活性化する。社会的な意義を持っている会社だと自負しています。 
そんなことが体験できるのでぜひ当社への入社もご検討ください。

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