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人との繋がりを大切にする企業

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人との繋がりを大切にする企業

大阪工業大学3年生

吉沢 隼

株式会社山内組

山内充章

interview

学生と経営者がお互いに意見交換をしながら、相互理解を深めるHRsessionの対談コンテンツ。

今回は、株式会社山内組の代表取締役 山内 充章様に、お話を伺いました。

大阪工業大学3年生
吉沢 隼

大阪工業大学。2023年2月より株式会社クイックのインターン開始。大学では情報系のことを学んでいる。趣味はサッカーをやることとドラマを見ること。

株式会社山内組
山内充章

1977年生まれ。45歳。福岡の大学、経済学部を卒業後、住宅会社に就職し、5年半後に地元に戻り同社へに就社。その後社長に就任し、現在に至る。

目次

 

吉沢
よろしくお願いいたします。はじめに、文系卒からなぜ建設業に進んだのですか。


山内
就職をする時に家業が建設業だったため、視野に入れておりました。
アルバイトをしていた経験で飲食系と稼業が建設業だったため、建設系の2択に絞って
就職活動をしており、先に内定をいただけたのが建設系だったためです。


吉沢
もし、先に飲食系の企業から内定をいただけていたら飲食系に就職していましたか。


山内
そうですね。飲食系の方が早ければ飲食系に就職していたかもしれないです。


吉沢
文系卒か理系卒ではどちらが良いかなどはありますか?


山内
資格所得の面では、専門的な分野を学ぶ学科を卒業したほうが有利ですが、
人とのコミュニケーションも大事な仕事なので、文系卒でも活躍できます。
僕自身、住宅系の企業での営業経験があるため今でも建築×理系の人にも勝っていると思いますよ。
資格取得では遠回りになりましたが、その遠回りがあったからこそ今の僕のスタイルが確立できました。


コミュニケーションの大切さ

吉沢
社長のスタイルを具体的に教えてください。


山内
「お客様との距離感」を確認するのに「商談時間の半分以上で世間話ができたか」を一つの目安にしています。この目安がクリアしていれば1歩お客様との距離が縮まったかなを思います。

 

吉沢
ありがとうございます。先ほど、文系卒と理系卒どちらがいいのかでは、文系卒でも活躍できるとのことでしたが、どちらが優秀などはありますか。


山内
建築とは無関係の学校を卒業した学生が入社しましたが、入社後に知識を蓄え、国家資格を取得し、表彰されたりしているので、一概には言えないです。経験と知識は後からついてくるものだと思っています。
文系でも理系でも「ものづくりが好き」という想いがあれば、どちらでも活躍できると思います。


吉沢
ここまでのお話で、建設業ではコミュニケーション能力が大切だ。とうかがいましたが、
学生のどういったところを見て、コミュニケーション能力があるか判断していますか。


山内
的を得ていない質問でも構わないので、自分の言葉で質問できるかを見ています。
応募前職場見学の時などに特に見ています。緊張もあるかもしれませんが、どんなことでも話してもらいたいと思います。


吉沢
そういった自分の言葉を引き出す質問などあったりしますか。


山内
面接時には、「あなた以上に僕のほうが緊張しているから大丈夫だよ」と話して、世間話も多くするようにしています。あとは「あなたの言葉が聞きたいので、覚えてきたことは忘れてください」ということもお伝えさせていただいています。


たのしい=愉しい

吉沢
なるほど。ありがとうございます。
では、次に山内さんが仕事をしていて嬉しい時ややりがいに感じる時はどんな時ですか。


山内
まずは、仕事を「愉しい」と思えるのが一番だと思っています。それをもとに仕事をやれることがやりがいです。以前、お客様へのプラン提案を若手女性社員と僕でプレゼン対決することがあり、女性社員のプランが採用され着工。引き渡しまで無事にできた時は、とても愉しかったです。


吉沢
社員の方などが成果を出すと嬉しいですか。


山内
そうですね。この仕事は1人では成立しないので、いろいろな人を巻き込み、その結果「良い結果」につながると、とても嬉しいです。


吉沢
山内さんが社員の方々との関りで意識していることはありますか。


山内
言葉遣いに意識しながら、自分からなるべくコミュニケーションをとるようにしています。
社員と比較的年齢が近いのでわからないことはどんどん聞くようにしていますし、「僕のストレスがいっぱいになったので付いてきてください。」とお願いして飲みに誘うこともあります。


吉沢
実際、お酒を飲むことで社員の方は意見を言いますか。


山内
そうですね。「もう少し給料上げて」など本音を言ってきてくれます。
そういった意見を真摯に受け止めて改善していこうと思っています。


未来に価値ある空間を創造するとは・・・

吉沢
ホームページを拝見し、ぜひ詳しくうかがいたかった件なのですが、「未来に価値ある空間を創造する」とは具体的にどういったことでしょうか。


山内
工事をする時に、将来こういうことが考えられますよね。やや遠い未来でこういったことも検討しておいてくださいね。など先の予想を提案できる。建物の価値もそうだけど、現場監督さんや関わる人への印象を残していくことです。また、物の良さだけでなく、相手にこの人に任せれば良いと思ってもらえる人間性に価値のある企業でありたいと考えています。


吉沢
少し理解できました。


山内
この考えは先代から続いているものなので、もっとかみ砕いた形に変えていければいいなと思いました。
先代のおかげで、今の繋がりがある。人との付き合いを長く、大切にしていきたいです。


社長と社員の関係

吉沢
人との関り、コミュニケーションがとても大切な仕事だと思うのですが、
社員へのコミュニケーション指導はどのようにしていますか。


山内
一般の方が相手の場合、専門用語などは分からないことが多いので分かりやすい言葉に置き換えて話すように伝えています。また、僕が同行して実際に話しているところを見せたりもしています。


吉沢
同行すると、山内さんの労力がかかると思いますが、そこは惜しまずですか。


山内
そうですね。帰りの車などでフィードバックをしたり、コミュニケーションを取ったりできる場所でもあるため惜しません。また、専門知識は社員から教えてもらうこともあり、とても有難いと思っています。 


吉沢
なるほど。ありがとございます。では、次に今までに採用にした方と不採用にした方との決定的な違いは何ですか。


山内
コミュニケーションがとても大事になってくるので、投げかけた言葉に対して返ってくるかが一番です。
地図に残る仕事なので、ものづくりに対して熱い想いがあるかも重要になってきます。以前2人の女性を面接させていただいた時に、1人を不採用にしたのですが、今思えば両名とも採用していればよかったと自身の失敗があります。


吉沢
それは何故ですか。


山内
今の建設業界では、女性が活躍できる場が少しづつ増えてきているからです。細かな箇所に目が行き届くので、水回りの工事などではお客様からも喜ばれます。他社さんの話にはなりますが、女性の現場監督さんも多く活躍されておられます。


吉沢
実際に現在御社では女性社員さんは何人いますか。


山内
現場で1名、事務で3名の女性が活躍しています。


社長が思う良い企業とは?

吉沢
ありがとうございます。次に学生に対して山内さんがおすすめできる企業、できない企業はどういった企業ですか。


山内
たくさんの企業を見てきたわけではないが、プライベートを大切にできる企業が良いと思います。自分が何をしたいのか、何が好きなのかという観点で決めた方がよく、実際、中に入ってみないとわからないことも多いですね。僕は、最低でも3年は経験を積んだ方がよいと考えます。


吉沢
それは何故ですか。


山内
最近では、気に入らなければやめればいいという考えもありますが、そうすると履歴書にたくさんの経歴を書くことになり、採用側からすると、この人はまた辞めてしまうではないかと思ってしまいます。


吉沢
なるほど。直に社長さんの考えが聞けて、とても有益です。
では、山内さんにとっての良い企業とはどんな企業ですか。


山内
他の会社をあまり知らないので、個人的な意見にはなりますが、社員同士で風通しの良く、僕(社長)に何でも話ができる会社だと思います。あとは仕事とプライベートの時間がうまくバランスをとれるのも良い会社だと思います。


情報のとり方は変わるがヒトは変わらない

吉沢
ありがとうございます。参考にさせていただきます。
次に、現在と数年前の就活生の変化を山内さんはどのように感じますか。


山内
SNSが普及しているため、SNSで情報を取る学生が増えていると感じますね。
また、そういった外部要因をうまく駆使できているどうかが違うと感じます。
足で情報を取ることから、SNSを活用して情報を取るようになっているが根本の人間的な部分にところは変わらないと思います。


吉沢
やはり、対面ではなくSNSで情報をとることが実際に増えていると感じますね。
山内さんは対面かオンライン、どちらのやり取りの方が好きですか。


山内
僕は対面の方が好きですね 。


学生時代にやるべきこと

吉沢
そうですよね。僕も対面でお話しする方が好きです。SNSが普及し、就活の仕方も変わってきていますが、学生時代にやっておくべきことは何でしょうか。


山内
学生時代にやっておくべきことは、「話の引き出し」を増やすことが一番だと思います。
社会人になって、業界によって必要な資格などあるけど、それは勉強すれば何とでもなる。
でも、人間力はこれまでの生き方でしかないため、学生のうちに話の種を作っておくことで、社会に出た時にお客さんとの距離を縮めるための会話ができたりする。経験したことをストックしておくことで、様々な年代の方とも話ができるようになります。


吉沢
なるほど。話の引き出しを作ること、人に話せるような経験をすることが大切だということですね。


山内
そうですね。例えば、寮生活での出来事やバイトの経験、部活の経験など多くのストックを持っておくことが大事ですね。成功した話だけでなく、失敗した時の話も貴重な経験なので大事です。


吉沢
なるほど。では、ストックはあるけど上手く話せない人もいると思いますが、そういった人はどのように話すトレーニングをすればいいですか。


山内
それは、日常生活で話す機会を増やすことが一番で、自分の親であったり、おじいちゃんおばあちゃん世代の方であったり、ゼミの先生など幅広い年齢層の方と話すことを普段から意識していくことが大切だと思いますね。 


吉沢
納得感のあるお話をありがとうございます。
自分も親やおばあちゃん、親の友達などと話す機会が多くあり、その経験からどの世代の方とも緊張することなく様々な話ができているのでその通りだなと思いました。


山内
どういう場面でどのような話をするかは社会に出てからも練習はできるので、まずは話の引き出しをたくさん持てるよう頑張ってください。 


吉沢
ありがとうございます。
実際に社長さんや企業の偉い方と話す機会は学生生活ではめったにないことだと思います。
本日は貴重な経験をありがとうございました。とても楽しくお話ができました。


山内
こちらこそ貴重な経験をさせていただきありがとうございました。 



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